信徒の月例会（2023年4月～2024年2月）

岩島忠彦神父

―福音書を読む（２）―マルコとマタイ福音書―

（イエズス会司祭）

　
私たちの信仰の「最終基準」は教義ではなく「聖書」であり、特にイエス・キリストを証しする新約聖書です。昨年度から始めた「新約聖書を読む」は、最古の福音書マルコを丁寧に読むことから始めました。結果的に最も短いマルコ福音書を最後まで読み切ることができませんでした。そこで、今年度はマルコ福音書を最後まで読み切り（エルサレムでの、イエスの論争・最後の晩餐・受難物語が中心となると思われます）、その次にマルコを前提としてより完成度が高いと思われるマタイ福音書に移りたいと思います。
マタイ福音書は、その多くの部分をマルコを素材としています。マタイ福音書が書かれた時期については、諸説ありますが、大体紀元８５年あたりと見る説が、強いように思われます。つまりマルコ福音書から２０年ほど後に書かれたことになります。その間、第一次ユダヤ戦争（６６～７０年）で、エルサレム神殿は崩壊し、イスラエルは完全にローマ帝国の支配下に移りました。このような中で、マタイは、神の独り子であるイエス・キリストが、旧約の教えを、最終決定的に完成した方として提示しています。
申し込みや参加手続きや条件は一切ありません。話は一回完結ですので、どなたでも気軽に随時ご参加ください。講話に引き続き、１６：００から主聖堂で主日のミサを祝います。