信徒の月例会（2024年4月～2025年2月）

岩島忠彦神父

―福音書を読む（３）―マタイ福音書（２年目）

（イエズス会司祭）

　
　私たちの信仰の「最終基準」は教義ではなく「聖書」であり、特にイエス・キリストを証しする新約聖書です。昨年度は、最古の福音書マルコを最後まで読み、その次にマルコを前提としてより完成度が高いと思われるマタイ福音書に取りかかりました。イエス・キリストの系図に始まり、ご誕生、洗礼者ヨハネの許での受洗、荒野での誘惑、そしてガリラヤのカファルナウムにおけるご自身の福音の宣教開始と進み、それに続く「山上での説教」までを読みました。移りたいと思います。今年度はそれに続く8章以降を読み続けていきたいと思います。下記の予定は大体のもので、進行がずれていくこともあるかと思います。
　マタイ福音書は、その多くの部分をマルコを素材としています。マタイ福音書が書かれた時期については、諸説ありますが、大体紀元８５年あたりと見る説が、強いように思われます。つまりマルコ福音書から２０年ほど後に書かれたことになります。その間、第一次ユダヤ戦争（６６～７０年）で、エルサレム神殿は崩壊し、イスラエルは完全にローマ帝国の支配下に移りました。このような中で、マタイは、神の独り子であるイエス・キリストが、旧約の教えを、最終決定的に完成した方として提示しています。
　申し込みや参加手続きや条件は一切ありません。話は一回完結ですので、どなたでも気軽に随時ご参加ください。講話に引き続き、１６：００から主聖堂で主日のミサを祝います。